2009年8月1日土曜日

夢と感謝!

 今日も朝方には強い雨。6時過ぎには小降りに成ったが、今日のBのJBCさんとの練習試合もCの練習もこのままでは難しい状況。JBCさんから電話が有って小雨状態だが、どうしようか・・・と。天気予報や雷注意報などを見込んでここで無理させる必要はないと、試合は中止にした。

 Aチームは練習だし、Bも練習となるとCの練習はどうしようか?雨を避けて練習する所が無いが、天候とにらめっこしながらグランドも乾いて来たし、何とかやるつもりでいたが8時過ぎにはまた雨がちょっと強く降って来た。この時点で練習も中止判断。せっかくの一日練習の予定だが仕方が無いね。また今度しっかり練習しよう。

 10時過ぎに家に帰ると《甲子園名勝負》だったかな、そんな番組をやっていてそこで紹介されていたのは25年以上前の箕島VS星陵の延長18回の試合。僕もこの試合はテレビで全部ではないけれど見ていた記憶がある。

 人生を変えた試合

 1対1のまま延長に入り、12回表、星陵がセカンドのエラーで1点を勝ち越し。セカンドのボテボテのゴロだったが、箕島のキャプテン、セカンドはこの日40度の高熱をおして薬や注射でごまかしながら出場していたらしい。その状況の中で箕島バッテリーはセカンド方向へ打たさないように配球を全て変えていて、それまではセカンドゴロは正面の1個しか無かった。そのままだと敗戦の責任を背負ってしまう事になるキャプテン。12回裏も2死ランナー無しとなり、箕島の監督もこの時点で敗戦の弁を考えていたらしいが、次のバッターがネクストボックスから戻って来て一言、「監督、ホームランを狙っていいですか?」と大きな声で聞いたらしい。我にかえった監督は「おお・・、行ってこい!」と。そして初球の高目のカーブをフルスイングするとレフトフェンスを越えてしまった!

 これで生き返ったかに見えた箕島だがその後、1アウト3塁の絶好のサヨナラのチャンスを掴みながら、星陵のサードがここで、まさかと思ったかくし球でサードをアウトにしてしまう。そのまま16回に進み、星陵が1点勝ち越し。16回の裏、箕島の攻撃は2死ランナー無し。ここでバッターは3塁でかくし球アウトになったバッター。2ストライクの後、打ち上げた打球はファーストファウルフライ。これで誰もが終わったと思ったハズだったが、星陵のファーストは捕球体勢に入りながら、グランドとブルペンの芝生の継ぎ目に足を取られ転倒してしまう。生き返ったバッターはこの後、まさかの左中間ホームラン。野球はドラマとは言うけれど、信じられない展開。このあと延長18回、星陵のエースが力尽きて箕島のサヨナラとなったけれど、その後のその選手達の人生模様にも凄く感動させられた。

 この試合で勝った試合を落としたその星陵のファースト。会社を変わって地元に戻って来た彼の周りの誰もが彼の前では決して高校野球や野球の話を一切避けてしなかったそうだ。自身もそれを背負い近くの星陵のグランドにも決して行かず、自宅の2階から双眼鏡でグランドの練習を見るだけで、野球から離れた生活。20年近くしてそんな彼がその延長18回の箕島VS星陵の同窓野球に仲間に引張り出され、その時、箕島の監督に「さらさらと時は流れる。ファーストフライもさらさらと流れて行く。もっと気楽に行こう」みたいな事を色紙に書いて貰ったそうだ。そこから彼は前向きに再び野球にも取組むようになり息子は中学のピッチャー。自身は少年野球の監督として頑張り、再び野球に関われる事に感謝していた。

 延長18回を投げぬいた星陵のエースは、その試合終了後、その主審から試合で使った汚れたボールを「ご苦労さん」と1個頂き、それを宝物の様に大事に持ち続け、自身がノンプロを引退し「何をしようか?」と考えた時にそのボールを見て審伴になろう!と。今は会社勤めの傍ら公式審伴員を勤め、甲子園でもジャッジをするらしい。箕島のエースは発足した関西独立リーグの紀州レンジャーズのGMとして頑張っている。かくし球、落球の後、同点ホームランを打った選手は抜群のセンスを持っていたが、そのホームランの後、全く打てなくなったらしい。ノンプロでも挫折し、今でもあのホームランが無かったら、プロに成っていた、と考えるらしい・・・。野球のあの試合一つがその後のみんなの人生に大きく影響している事に改めて驚く。

 最近25年目の同窓試合が有り、メンバーもほぼ当時のフルメンバーのまま。主審もその時の主審。プラカード持ちも当時の女子高生が変身したオバサンという懲りようだが、こんな事が出来るのはうらやましい限りだね。ファーストフライを落球した彼は人工芝らしい敷物を持って来てブルペンとの段差に茶目っ気たっぷりにそれをしいていた。

 みんな夢を目指し必死に努力して甲子園をつかみ、苦労して沢山の人との付き合いや助けが有りながら今が有る。一生懸命頑張って決して感謝を忘れない。当たり前だが、この事を忘れないようにしよう!

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